山の中の小さくて大きい映画祭
 2017年11月25日(土)~11月26日(日)
第17回 伊参スタジオ映画祭
 Copyright(C) 2001-2017 伊参スタジオ映画祭実行委員会

  上映作品紹介

2017年11月25日(土) 上映

会場:伊参スタジオ 体育館

『花戦さ』
監督:篠原哲雄

 

◆公式サイト http://www.hanaikusa.jp/

※『花戦さ』上映後、ゲスト対談あり
(篠原哲雄監督ほか、予定)

●STAFF 
篠原哲雄(しのはら・てつお)監督プロフィール  
1962年2月9日生まれ、東京都出身。
助監督として森田芳光監督や金子修介監督の
作品などに参加。
96年、『月とキャベツ』で劇場用映画デビュー。

主な監督作品に『はつ恋』(00)、『昭和歌謡大全集』(03)、『天国の本屋〜 恋火』『深呼吸の必要』(04)、『地下鉄(メトロ)に乗って』(06)、『山桜』(08)、『真夏のオリオン』(09)、『小川の辺』(11)、『起終点駅 ターミナル』(15)などがある。
監督:篠原哲雄
脚本:森下佳子
音楽:久石 譲
美術:倉田智子
茶道指導:鈴木宗卓
劇中絵画:小松美羽
題字:金澤翔子

●CAST 
野村萬斎
市川猿之助
中井貴一
佐々木蔵之介
佐藤浩市
高橋克実
山内圭哉
和田正人
森川 葵
吉田栄作
竹下景子
●STORY 
「花の力」で秀吉を討つ!その秘策とは!?

■けったいな男による、前代未聞のけったいないけばな
 1573(天正元)年、“物騒”なことで知られる天下人・織田信長(中井貴一)の居城、岐阜城。
天を衝く昇り龍のような巨大な松の枝と菖蒲の花がその大座敷を埋めていた。
花をいけたのは、京の都のど真ん中、頂法寺六角堂の花僧・池坊専好(野村萬斎)。
権力にも世俗にも興味のない、よく言えば天真爛漫、花をいけることにのみ無上の喜びを感じるけったいな男。

前代未聞のいけばなを前に、豊臣秀吉(市川猿之助)、前田利家(佐々木蔵之介)、
そして茶人の千利休(佐藤浩市)ら信長の家臣たちは息をのむ。この趣向は受け入れられるのか?
 気に入られなければ命はない。「うぬら、この花、いかに見る?」信長の問いに返答できず、
固まる家臣ら…。緊張でその場が爆発する直前、信長は扇で膝を叩き、「見事なり!池坊!」と大絶賛。
しかし、その直後、ボキッ! 不穏な音を立てて松の枝は折れる。まさかの大失態を犯した専好は
絶体絶命!! 一同が凍りつく中、専好を救ったのは、なんと若き秀吉だった。
「扇ひとつで松の枝を落とすなど、それがしには神業としか思えませぬ」と、当意即妙なものいいで
その場を収めてみせた! 

花僧・専好と、後の天下人・秀吉――思えば、これが運命の出会いだった。

■花と茶――よきライバル、専好と利休

 それから10数年。本能寺の変に散った信長に代わり、豊臣秀吉の治世となり、世の中は安定する。
やがて専好も本人の意に反して六角堂の執行(しぎょう※住職)として池坊の顔となり、寺を運営する
立場になっていた。六角堂は、今日も花僧の指導で花をいける町衆の活気で溢れていたが、実務に
追われる専好は、いつしか無心で花と向き合うことが出来なくなり、幼なじみの町衆・吉右衛門(高橋
克実)も心配するほどに悩んでいた。その頃、専好は河原で死体のように打ち捨てられていた娘を助ける。
その娘は、不思議と専好が採ってきた蓮が開花する「ポンッ!」という音とともに生命力を取り戻し、
部屋いっぱいに蓮の絵を描きだす。「花の力や!」専好は蓮で生き返った娘をれん(森川葵)と名付けた。
 ある日、京の町で偶然専好の花を見かけた利休は、彼を自分の草庵に招く。
草庵に差し込む柔らかな光、静寂に響く柄杓や茶筅の音、一服の茶を取り囲む風情が渾然一体となった
利休のもてなしに心解かされる専好。茶の湯の心に触れ、専好は花をいける心を取り戻す。

■これは「戦さ」や。花の力で世を正す!

 投げ入れには一輪の美しい朝顔。しかし、咲き誇る一面の朝顔を楽しみに利休庵を訪れた秀吉は、
花が刈り取られた生垣を見て激高する。黄金の茶室の悪評や、秀吉よりも利休の茶に人々が群がった
天神さんの大茶会も秀吉を苛立たせたが、二人の断絶を決定的にしたのは、信長の葬儀を行った
大徳寺ご門上に設置された利休像。秀吉がその門をくぐる度に利休の足下が秀吉の頭を踏みつける
かのようだと・・・。専好は、前田利家の依頼で秀吉に詫びるよう利休を説得するが、彼の心はすでに
決まっていた。秀吉の命で利休は自刃する。その後間もなく、秀吉の愛息・ 鶴松が病死する。
利休の呪いだとする噂は秀吉の耳にも入り、れんや吉右衛門らにまで粛清の手は及び、多くの町衆が
犠牲となった。

 「花には、抜いた刀をさやに納めさせる力がある・・・1594(文禄3)年、岐阜城での出会いから20余年。
京の平和を取り戻すため、天下人を(いさめんがため、専好は前田利家邸への道を急いだ。
その大広間で専好は、秀吉に対して一世一代の大勝負に挑んだ!!

(2017年/DCP/2時間7分37秒)

第17回 伊参スタジオ映画祭